日本橋の重厚な洋館
日本橋に建つ三井グループの本拠。新古典主義建築の重厚な外観で知られ、VIVANT続編第1話や半沢直樹(2013年版・2020年版)で東京中央銀行本店の外観として登場する。
地下鉄「三越前駅」の出口を上がると、目の前に高さ約8mの巨大なコリント式列柱が並ぶ三井本館の正面が現れる。日本橋を代表するこのオフィスビルは、商社・金融の街としての日本橋を象徴する建物として、複数の映像作品のロケ地に選ばれ続けている。日本橋を訪れた際にまず目に入る建物のひとつであり、通り沿いからその全景を眺めるだけでも重厚な近代建築の迫力を感じられる。
1929年に竣工した新古典主義建築で、設計はアメリカの建築事務所トローブリッジ・アンド・リヴィングストン。関東大震災後の耐震・防火基準を踏まえた堅牢な構造は評価が高く、1998年に国の重要文化財に指定された。地下には米モスラー社製の大金庫があり、金庫扉は直径2.5m・厚さ55cm・重さ50トンにおよぶ「東洋一の大金庫」として知られる。搬入時は重量制限で日本橋を渡れず、水路で新常盤橋付近まで運ばれたという逸話が残り、現在も三井住友信託銀行の貸金庫として現役で使われている。近年は「東京建築祭」の特別公開などで、普段は入れないこの金庫や旧社長室が一般に開かれる機会もある。
VIVANT続編第1話では、丸菱商事のような大企業が集積する舞台の空気感を伝えるロケ地として撮影に使われた。半沢直樹シリーズでも東京中央銀行本店の外観として2013年版・2020年版の両方で使われており、実際の映像では合成でさらに高層に見せる加工が施されている。日本橋を舞台にした経済ドラマの定番ロケ地として複数作品で使われ続けている点も、この建物の存在感を物語る。
建物内は現役のオフィスであり一般公開されていないため、見学は外観にとどめ、敷地内・館内への立入は避けること。東京メトロ銀座線・半蔵門線「三越前駅」から徒歩1分。
アクセス: 東京メトロ銀座線・半蔵門線「三越前駅」から徒歩1分