巨大な「壁」に守られた人類と、それを脅かす「巨人」との戦いを描く諫山創原作のダーク・ファンタジー。原作者の出身地である大分県日田市には、作中の壁を彷彿とさせる大山ダムや、調査兵団の銅像など、ファンの聖地が点在する。
「進撃の巨人」の聖地は、原作者・諫山創氏の出身地である大分県日田市に集約され、大山ダム周辺の「壁」を思わせる景観から、市街地の出身校・ゆかりの店まで18か所が点在する。作中の巨人や壁のイメージソースとされる大山ダムと、作者本人の少年期の記憶に基づく美容院・食堂・図書館が同じ市内に併存しているのが特徴で、聖地巡礼というより「作者の故郷を歩く」という性格が強い。日田市は公式の聖地巡礼マップを作成しており、各店舗にコラボ企画や記念品を用意している場所も多い。
巨大なロックフィル式ダムである大山ダムは、堤体の高さと谷の地形が「進撃の壁」を思わせるとして語られる。堤体下の公園には少年期のエレン・ミカサ・アルミン像が建ち、隣接する「進撃の巨人 in HITA ミュージアム」には原画・複製原稿が展示される。2023年に植樹された「あの丘の木」は原作34巻表紙の木をモデルにした若木で、記念撮影スポットになっている。
諫山創氏の出身小学校跡地に立つ大山振興局、幼少期に遊んだとされる大山公民館、通っていた美容院CLOVER、地元発祥の焼そばチェーン想夫恋大山店、ゆかりの温泉宿・奥日田温泉うめひびきまで、大山ダムから車で10分前後の範囲に集まる。いずれも現役の施設・生活の場であるため、営業や業務を妨げない見学が前提になる。
日田駅前にはリヴァイ像が設置され、市内巡礼の起点になる。作者の出身校・日田林工高等学校、書簡のやり取りがある美容院Link、幼少期に通った淡窓図書館、白壁の商家町・豆田町、大原八幡宮のコラボお守りまで、市街地に点在するゆかりの地を歩いて回れる。サッポロビール九州日田工場に2024年開業したミュージアムANNEXは大山地区の本館とは別施設で、車で30分ほど離れている点に注意したい。
起点はJR久大本線「日田駅」。福岡県久留米駅から特急ゆふいんの森で約50分。大山地区のスポットは公共交通の便が少なく、車移動が前提になるため、日田駅前の観光案内所でレンタカー・タクシーを手配してから回るのが現実的。
大山地区は梅の産地でもあり、うめひびき周辺の梅林は2〜3月が見頃。市街地の豆田町は年間通じて散策できるが、冬季の大山ダム周辺は積雪・凍結で路面が滑りやすくなるため、車での訪問は特に注意したい。