サッポロビール工場内の増設展示施設
2024年に開業した公式ミュージアムの増設施設。サッポロビール九州日田工場の敷地内にあり、入場有料 700 円で原作関連の追加展示を行う。
本館とセットで巡るファンも多いが、実際には車で30分ほど離れた別の施設だ、という点はあらかじめ知っておきたい。日田市高瀬にあるサッポロビール九州日田工場の一角に、2024年に増設されたのが「進撃の巨人 in HITAミュージアム ANNEX」である。本館は大山町のダム公園内にあり、ANNEXは工場の観光エリアの一部として建てられている。 原作者の諫山創は大分県日田郡大山町(現在の日田市)出身で、実家は梅の栽培農家だという。ANNEXは入場料700円で、原作の設定資料や新規展示を中心に構成される、規模の小さい施設だ。ビール工場そのものが無料の見学ツアーやビアレストランを提供しているため、ミュージアム観覧と合わせて工場見学を楽しむ人も少なくない。作品の世界と、原作者を生んだ土地の産業がひとつの敷地の中で同時に体験できる、ちょっと変わった組み合わせのスポットといえる。ビールの生産工程を見学した後に原作の設定資料に触れるという順序は、日田という土地の産業と文化の両面を一度に味わえる巡礼の形といってよいだろう。 ただし工場敷地は今も稼働中の生産施設であり、指定された見学エリア以外への立入りや、許可されていない区画での撮影は控える必要がある。本館とは離れているため、同日に両方を回るなら移動時間を余裕をもって確保しておきたい。開館日や時間は不定期に変わることがあるので、訪問前に公式サイトで最新情報を確認するのが安心だろう。工場見学の予約状況によって滞在時間も変わってくるため、あらかじめ計画を立てておくとゆとりを持って回れる。 本館とANNEXという二つの施設に分かれている構成自体、作品が人気を得た後に、地元が段階的に受け入れの体制を整えてきた歴史を映している。最初から大がかりな施設が用意されていたわけではなく、需要に応じて増設が重ねられてきたという経緯を知ると、日田市というひとつの地方都市がどのようにこの作品と向き合ってきたかが見えてくる。梅の栽培農家という原作者の出身家庭の話と、ビール工場という近代産業の跡地が同じ市内で結びついている点も、日田という土地の多面性を物語っている。
アクセス: JR 久大本線「日田駅」から車で約 15 分(本館とは別施設)