第17回で描かれた浅井家菩提寺
長浜市平方町にある浅井家の菩提寺。「豊臣兄弟!」第17回で描かれた浅井長政・久政の供養の舞台となった、実在の史跡ゆかりの地。
大河ドラマ「豊臣兄弟!」第17回「小谷落城」では、近江の戦国大名・浅井長政が織田信長の妹・市を娶りながらも、父・久政に朝倉方への義理を強いられて信長に背いた末に城を追い詰められ、市が娘たちとともに脱出し、長政が介錯される場面が描かれる。この回の紀行地として指定されているのが、長浜市平方町にある曹洞宗の寺院、徳勝寺だ。放送は5月3日だった。 もとは小谷城下にあった寺で、落城後に移転を重ね、現在地には長浜城主となった豊臣秀吉が城下整備の一環で移したと伝わる。境内には浅井長政・久政の墓が残り、浅井氏の菩提寺として今も守られている。実際のロケ撮影はスタジオや東日本が中心のため、徳勝寺自体は撮影地ではなく、浅井家の歴史がそのまま刻まれた「ゆかりの地」という位置づけになる。ドラマの物語と、土地に残る史実が地続きになっている場所だといえるだろう。落城という激しい出来事の結末を、実際の墓所という静かな形で今に伝えている点が、この寺の重さでもある。 長浜城跡・豊公園からも車で10分ほどと近く、長浜市街を巡る道中に合わせて立ち寄りやすい。現役の寺院として法要や墓参が今も行われているため、境内の見学は静かに、墓所への配慮を忘れずに。ドラマで描かれた落城の顛末を思い返しながら、手を合わせてから境内を歩くくらいの気持ちで訪ねたい。城跡だけを見て回るより、菩提寺まで足を運んだほうが、浅井家という一族の物語がずっと立体的に見えてくるはずだ。 紀行地という位置づけは、ドラマのロケ地巡りとは少し違う楽しみ方を求められる。カメラを構える場所ではなく、手を合わせる場所として訪ねることになるからだ。長政と久政、父子二代の墓が並ぶ光景は、大河ドラマが描いた一族の栄光と滅びを、何百年か経った今にそのまま伝えている。
アクセス: JR「長浜駅」から車で約10分。長浜城跡・豊公園と合わせて巡れる立地。