大柿毘沙門堂

2020年豪雨で浸水、全国支援で復旧

人吉市大柿町の毘沙門堂。続(第2期)第10話・漆(第7期)に登場。2020年豪雨で浸水したが全国からの支援で復旧した。

天狗橋から歩いて7分ほど、住宅が点在する生活道路の脇に、毘沙門天を祀る小さなお堂がひっそりと建っている。地域の人たちが長く守ってきた信仰の場で、観光地らしい装いはなにもなく、通りかかっても見過ごしてしまいそうな佇まいだ。静かな堂だ。『夏目友人帳』では続(第2期)第10話と漆(第7期)に登場し、夏目貴志たちが行き交う町の風景の一部として、この一角が描かれた。2020年7月の球磨川豪雨では球磨川の増水によってお堂の周辺が浸水する被害を受けたが、地元の住民だけでなく全国のファンからの寄付や支援も後押しとなり、その後の修復と清掃を経て今の姿を取り戻している。かつて水につかったお堂が変わらずそこに建ち続けていること自体が、この土地の記憶を語っている。堂の周りに植えられた木々も豪雨のあとに手入れされたもので、地域の人たちがこの場所を諦めなかったことがうかがえる。今、扁額や賽銭箱の色合いに新旧の差が見えるとしても、それは復旧の跡だと知っておくと見え方が変わるはずだ。夏目貴志たちが歩いた町の風景の一部として、今も変わらずそこにある小さなお堂を、静かに見守りたい。豪雨からの復旧を物語る場所のひとつとして、天狗橋とあわせて足を運ぶファンも少なくない。堂内は今も地域住民が管理する信仰の場であり、見学は外からにとどめ、扉を開けたり仏具に触れたりしないこと。専用の駐車場はないので、天狗橋周辺に停めてから歩くのがマナーにかなっている。

アクセス: 天狗橋から徒歩約7分。専用駐車場は無いため天狗橋周辺の駐車場を利用。

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