「三の間」と紫式部像が立つシリーズ屈指の定番ロケ地
宇治川に架かる古橋で、橋の中ほどに張り出した「三の間」と、西詰に立つ紫式部像がシンボル。第1期オープニングをはじめシリーズを通じて最も繰り返し映される場所の一つ。
『響け!ユーフォニアム』第1期オープニングでは、宇治川に架かる橋の上を歩く生徒たちの姿が繰り返し映されている。あの橋が宇治橋で、以後も第12話、第2期第1話、第3期の複数話にわたって橋の上や橋詰からの宇治川の風景が描かれ、シリーズを象徴する場所として定着した。京都アニメーションのスタジオが宇治市内にあることも、この土地が繰り返し画面に映る理由の一つになっている。橋を渡る生徒たちの姿は、部活動に励む彼女たちの日常そのものを映す、シリーズ全体を通じた導入カットとしても機能してきた。 宇治橋には646年(大化2年)に初めて架けられたという伝承があり、架けたのは僧の道登だったとも道昭だったとも伝わる、由来がはっきりしない古橋である。橋の中ほどには水を汲むための張り出し「三の間」が設けられ、ここで汲んだ水が豊臣秀吉の使いによって伏見城まで運ばれたという逸話も残る。現在の橋は1996年に架け替えられたもので、長さ155.4m・幅25m、高欄には1636年の刻印が残る最古の擬宝珠の形が写し取られている。西詰に立つ紫式部像は、宇治十帖の舞台という橋のもう一つの顔を伝える。宇治茶の産地として知られる町の入口に、平安の物語と近代のアニメーションという二つの時代の記憶が重なっているわけだ。 京阪宇治駅・JR宇治駅のいずれからも徒歩数分と、宇治観光の起点になる立地だが、橋自体は今も自動車・自転車が通る生活道路だ。撮影は歩道の隅で行い、通行の妨げにならないようにしたい。三の間の周辺は観光客が集まりやすく、休日は特に混み合うため、じっくり構図を選ぶなら平日の午前が向いている。橋の周辺には宇治茶を扱う茶店も多く、観光の合間に一杯楽しむ余裕を持ちたい。
アクセス: 京阪宇治線・JR奈良線「宇治駅」より徒歩3〜5分