三陸鉄道 織笠駅

帰郷の終着駅のモデル

東日本大震災後、高台に移設・再建された三陸鉄道リアス線の駅。鈴芽が幼少期を過ごした故郷へ帰る旅の終着駅のモデルとして、山田町観光協会も公式に紹介している。

2011年3月11日、津波によって流された駅が、2019年3月23日、内陸の高台に移設された新駅舎で再開業した。8年という歳月をかけて生まれ変わった三陸鉄道の織笠駅は、山田町観光協会が「鈴芽が幼い頃を過ごした故郷へ向かう旅の終着駅」として公式に紹介するスポットだ。運営もJR東日本から三陸鉄道へ引き継がれ、駅そのものが震災復興を象徴する存在のひとつになっている。 新しい駅舎は、山田湾に浮かぶ「オランダ島」をモチーフにデザインされており、ホームに立つと湾の眺めが開ける。鈴芽の物語が「帰郷」というテーマを抱えていることを思えば、失われてから再び築かれたこの駅の背景が、作品の重みと静かに響き合っているように感じられる。震災という不在の記憶を抱えた土地に立つ駅であることを知って訪れると、劇中で描かれる帰郷の意味もまた違って見えてくるはずだ。 既存スポットの「岩手県沿岸部」(釜石市・大槌町を中心とした故郷の風景の参考エリア)と合わせて訪れれば、鈴芽の旅の終着点をより体感しやすいだろう。三陸鉄道は本数が限られるため、訪問前に時刻表を確認しておきたい。ホームは公開された鉄道施設で、列車の運行を妨げない範囲での見学・撮影は自由にできる。湾を渡る風を感じながらホームに立つと、旅の終わりという物語の意味が、すっと近づいてくるはずだ。オランダ島という名の由来まで思いを巡らせながら、湾の景色をゆっくり眺めてみたい。

アクセス: 三陸鉄道リアス線「織笠駅」

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