二宮商店街・二宮市場

ルミのスナックのあった街のモデル

神戸市中央区の昔ながらの商店街。ルミが営むスナックがある街のモデルとされる下町の雰囲気が特徴。⚠️個別の店舗ではなく公開の商店街としての街並みが対象。

三宮駅から歩いて15分。神戸の中心部から近いとは思えないほど、時代がひとつ手前に戻ったような通りが現れる。神戸市中央区琴ノ緒町のアーケードをくぐると、「二宮市場」を中心に青果店、惣菜店、タバコ店が軒を連ねる昔ながらの商店街だ。青果店の店先に並ぶ野菜の色や、惣菜店から漂う匂いが、観光地とは違う生活の匂いを伝えてくる。三宮というターミナルの賑わいからほんの少し離れただけで、昭和の香りを残す佇まいが今も変わらず続いており、地元メディアでもたびたび紹介されてきた通りだ。 『すずめの戸締まり』では、鈴芽たちを助けたスナック経営者・ルミの店がある街のモデルとされ、アーケードの雰囲気が劇中の下町描写と重なると指摘されている。とはいえ作品で描かれるのはあくまで街並みの印象であって、実在する個別の店舗が特定されているわけではない。商店街の個々の店は、今も地元の生活を支える現役の商売の場だ。物語の中でルミが鈴芽たちに手を差し伸べたように、この商店街もまた、日々の暮らしを積み重ねる人々の場所として存在している。 特定のスナックなどを探して個別に訪ね回るような行為は、営業妨害や近隣トラブルの原因になりかねないため控えたい。公開されたアーケードの街並みを歩き、日常の商店街として距離を保って眺めるのが、この場所とのちょうどいい付き合い方だろう。買い物客の多い時間帯は、通路をふさがないよう気を配りたい。神戸の中心部から少し足を延ばすだけで出会える、こうした生活の匂いのある通りを歩くこと自体が、聖地巡礼のもう一つの楽しみになるはずだ。 神戸という街は港町としての洗練された顔と、こうした昔ながらの市場や商店街が残す生活の顔を両方持っている。『すずめの戸締まり』が鈴芽の帰郷という物語であることを思えば、観光地化された表通りではなく、こうした生活感の残る裏路地こそが、旅の途中で出会う「本当の街」を象徴する場所として選ばれたとも考えられる。三宮の高層ビル群から歩いてわずか15分でこれだけ異なる街の表情に出会えることは、神戸という都市の重層性をよく表している。

アクセス: JR神戸線「三ノ宮駅」から徒歩約15分

登場シーン

作品

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