第8話 野クルメンバーが下車する駅
身延山久遠寺の最寄り駅として知られるJR身延線の駅。日蓮宗信徒の参拝拠点であり、駅前には「しょうにん通り」と呼ばれるなまこ壁の商店街が約600m続く。
学校帰りに野クルのメンバーが下車し、アウトドア用品店へ向かう。第8話に登場するこの場面の起点になっているのが身延駅だ。駅は終着点だった。1920年5月18日、富士身延鉄道線が甲斐大島駅から延伸した際の終着駅として開業し、以来、日蓮宗総本山・身延山久遠寺の総門口として参拝客を迎えてきた。野クルメンバーが下車したのも、アウトドア用品店を目当てにした行動で、身延の落ち着いた町並みとキャンプ趣味という日常的な描写が丁寧に重ねられている場面だ。駅前から続く「しょうにん通り」は、1999年の区画整理でなまこ壁・日本瓦を基調とした和風の町並みに整えられた商店街で、みのぶまんじゅうの老舗など参拝土産の店が約600メートルにわたって軒を連ねる。観光地化されすぎておらず、地元の生活と参拝客の往来がそのまま残る素朴な雰囲気が魅力になっている。春の花見シーズンには久遠寺のシダレザクラを目当てにした観光客も多く訪れ、駅前は普段より人の流れが増す。駅舎は近年建て替えられ、待合室や多目的トイレを備えたバリアフリー仕様になった。中部横断自動車道・下部温泉早川ICから車で約10分というアクセスもよく、身延線の中では比較的訪れやすい駅の一つだ。駅の東側には身延山と向かい合う大野山があり、山頂の展望台からは富士山と身延山地を一望できるハイキングスポットとして知られている。時間が許すなら、駅から続く商店街を歩いて久遠寺まで参拝し、大野山まで足を延ばすという半日プランも組みやすい立地だ。現役の鉄道駅・商店街のため、通行人や地元利用客への配慮は忘れないようにしたい。
アクセス: JR身延線「身延駅」