奥出雲の棚田
奥出雲町大馬木に広がる棚田。パトカーが走る場面や田植えの場面のロケ地として、VIVANT第5話に登場する。
奥出雲はかつて、たたら製鉄のために山を切り崩して砂鉄を採る「鉄穴流し」が盛んに行われた土地である。島根県仁多郡奥出雲町大馬木地区に広がる大原新田は、その鉄穴流しの跡地を農地に転用してできた棚田のひとつで、山あいの傾斜地を切り開いた田んぼが縫うように連なっている。かつて山を崩して砂鉄を採った跡地が、いまは米を育てる棚田に変わっているという歴史の転換そのものが、この土地の風景を作っている。棚田を横切る県道からは、四季で色を変える稲田と山並みを見渡せるだろう。春の田植えの時期には水を張った田んぼが空を映し、秋には黄金色の稲穂が一面に広がる。棚田の景観は季節ごとに大きく変わるため、訪れる時期によって印象がまったく異なるのも魅力のひとつだ。稲穂がなびく音や風の匂いまで想像しながら歩くと、乃木の故郷への思いがより深く感じられるはずだ。VIVANT第5話では、パトカーが走る場面や田植えの様子を映す場面のロケ地としてこの一帯が使われ、乃木のルーツである奥出雲の農村風景を印象づけた。奥出雲町はたたら製鉄の歴史を伝える資料館や旧家が点在する地域でもあり、大原新田の周辺だけでなく町全体でVIVANTの舞台探訪ができる。畦道や畑への立入は厳禁だ。農作業の妨げになるため、見学は県道や周辺の見学スペースからにとどめよう。棚田はいまも農家が管理する現役の農地である。JR木次線「出雲三成駅」から車で15分ほど。公共交通の便数は少なく、車での訪問を考えておきたい。
アクセス: JR木次線「出雲三成駅」から車で約15分(公共交通は不便)