伊那市創造館(旧上伊那図書館)

事故説明会の会場外観

旧上伊那図書館の建物を活用した公共文化施設。『Tシャツが乾くまで』第1話では、バス事故に関する説明会が開かれる会場の外観として登場する。

劇中の高速バス転落事故を受けて開かれる説明会——『Tシャツが乾くまで』第1話に映るその会場の外観がこの建物だ。伊那市創造館という名の、歴史ある洋風建築である。説明会の場面という設定が、この建物の持つ堂々とした雰囲気とよく重なっている。

1930年12月に竣工したこの建物は、当初は黒田好造の設計とされてきたが、2011年の調査で実際には森山松之助が基本設計を手がけていたことが判明した。上伊那地方に現存する最も古い鉄筋コンクリート建築とされ、大正末期から昭和初期の様式が今も残る。窓の意匠や外壁の質感に、当時の洋風建築らしい重厚さが漂う。外壁のクリーム色の塗装は塗り直されてはいるものの、開口部のアーチ形などに竣工当初の意匠が読み取れる。

60年以上にわたり上伊那図書館として使われてきたが、1994年に伊那市立図書館が新たに開館すると利用者が減少し、2003年3月末で閲覧・貸出を停止、翌年完全に閉館した。その後2010年5月24日、展示室や体験学習室、講堂を備えた「伊那市創造館」として生まれ変わり、現在に至る。図書館としての役目を終えたあとも建物が生き続けている点が興味深い。

近隣の伊那合同庁舎とあわせて訪ねれば、劇中の事故エピソードの舞台をひと続きにたどれる構成になっている。現役の公共文化施設として催事にも利用されるため、開館日と催事の有無を事前に確認し、館内では静かに見学したい。JR飯田線伊那市駅から徒歩5分。

アクセス: JR飯田線「伊那市駅」より徒歩5分

登場シーン

作品

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