司牡丹酒造・酒蔵の道

牧野富太郎の生家「岸屋」を受け継ぐ、創業1603年の酒蔵

創業1603年の老舗酒蔵が並ぶ「酒蔵の道」。牧野富太郎の生家「岸屋」を受け継いだ司牡丹酒造が中心。現在も清酒を醸す現役の蔵で、富太郎の時代から続く産業でもある。

佐川町の上町通りには、白壁と杉玉が連なる「酒蔵の道」と呼ばれる一角があり、その中心にあるのが1603年創業、代表銘柄「司牡丹」で知られる司牡丹酒造だ。1918年(大正7年)、土佐藩の筆頭家老に従った豪商・竹村家が佐川町内の造り酒屋4軒を統合して現在の会社となった歴史を持つ。この司牡丹酒造の敷地は、植物学者・牧野富太郎の生家である造り酒屋「岸屋」が明治中頃に人手に渡った後の姿でもあり、かつて敷地内には富太郎が学問に励んだとされる「牧野蔵」という建物が残っていたが、2004年の台風で倒壊してしまった。NHK連続テレビ小説『らんまん』は、牧野富太郎をモデルにした主人公が造り酒屋の跡取りとして育つ設定を軸に展開しており、この酒蔵の道こそがその原点にあたる土地といえる。酒蔵は現在も清酒・焼酎を製造する現役の酒造会社で、直売所が設けられている場合もあるが、製造現場への立ち入りは営業時間や案内に従うこと。街並みそのものを眺めながら歩くだけでも、佐川の商家町の空気を味わえる。現在も清酒「司牡丹」を醸す蔵として稼働しており、酒蔵の白壁と杜氏の仕事は、富太郎が育った時代から続く佐川の産業そのものでもある。仕込みの季節には蔵から漂う香りが通り全体を包み、酒蔵の道という名にふさわしい空気を作り出す。

アクセス: JR土讃線「佐川駅」から徒歩約12分

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