島根の乃木家
奥出雲でたたら製鉄と山林経営を担った旧家・櫻井家の住宅と庭園を公開する歴史資料館。VIVANT では第5話、乃木家の島根の実家として登場する。
JR木次線「出雲三成駅」から車で約20分、公共交通の便数が非常に少ない奥出雲の山あいに、可部屋集成館・櫻井家住宅がある。奥出雲は江戸時代から近代にかけてたたら製鉄が盛んな地域で、砂鉄を原料に玉鋼を生み出すたたら製鉄は日本刀づくりを支えた技術でもある。櫻井家はその中で松江藩の「鉄師頭取」を務めた旧家で、1738年建築の主屋は国の重要文化財、庭園「岩浪園」は1803年、松江藩7代藩主・松平治郷(不昧)を迎えた際に整えられ、その滝に藩主自らが「岩浪」の名を与えたと伝わる国指定名勝である。可部屋集成館では、たたら製鉄や暮らしにまつわる古文書・道具・美術品など約4500点を公開しており、屋敷と庭の重厚な佇まいが江戸から続く豪農の暮らしを今に伝える。VIVANTでは、乃木憂助が自らの出自をたどるなかで訪れる「島根の乃木家」として撮影され、モンゴルの砂漠を主戦場とする物語が日本の原風景へと折り返す情感を担った。周囲は棚田と山あいの静かな集落が広がり、奥出雲のたたら文化を体感できる立地でもある。開館日・見学範囲は事前に公式サイトなどで確認してから訪ねたい。
アクセス: JR木次線「出雲三成駅」より車で約20分(公共交通は便数が少ない)