白鷺の伝説が残る、湯涌温泉街の共同浴場
紙漉き職人が白鷺の傷を癒す姿を見て発見したという伝説を持つ、温泉街の共同浴場。1937年建設・1999年改装、地域住民に愛される日帰り温泉。
湯涌温泉総湯「白鷺の湯」は、湯涌温泉街にある共同浴場で、718年(養老2年)に紙漉き職人が湯に浸かる白鷺を見たことから温泉を発見したという伝説にちなんで名づけられた。現在の建物は1937年に建設され、1999年に改装されたもので、無色透明でほのかな塩味のあるナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉を、地域住民や旅行者が日帰りで楽しめる共同浴場として営業を続けている。湯涌温泉は「金沢の奥座敷」と呼ばれ、江戸時代には加賀藩主も好んで利用したという歴史ある温泉地で、『花咲くいろは』の舞台モデル「湯乃鷺温泉」の温泉街の雰囲気を支える主要施設のひとつになっている。作中で描かれた旅館の女将や仲居たちが働く温泉街そのものの空気感を体感できる場所として、聖地巡礼で訪れるファンも多い。現役の公衆浴場であるため、実際に利用する場合は入浴マナーを守り、営業時間や定休日を事前に確認してから訪れたい。館内の撮影は他の利用客への配慮から外観にとどめるのが望ましい。浴場は決して大きくはないが、地元住民が日常的に立ち寄る生活の場としての側面を保っており、観光地化しすぎていない湯涌温泉らしい空気を今も残している。館内には温泉の由来を伝える白鷺の意匠もあしらわれ、伝説と現在の営みが同じ場所で息づいている。
アクセス: 北陸鉄道バス「湯涌温泉」バス停から徒歩約3分